環境問題に対して積極的に様々な取り組みをしているカナダでは、プラスチックごみももちろん問題になっています。どのような対策を行っているのでしょうか?
2020年10月に発表された方針
プラスチックは川や湖、海を汚染し、野生生物に害を与え、私たちが使ったり飲んだりする水にマイクロプラスチックを発生させています。毎年、カナダ人は300万トンのプラスチックごみを捨てていますが、そのうち9%しかリサイクルされていません。つまり、プラスチックの大部分は埋め立てられ、約29,000トンが自然環境に紛れ込んでいるのです。カナダの人々は、政府が環境を保護し、国中のプラスチック汚染を減らすために行動を起こすことを期待しています。
環境気候変動大臣であるジョナサン・ウィルキンソン閣下は、2030年までにプラスチック廃棄物をゼロにするというカナダ政府の計画を発表しました。この計画は、野生生物と水域を保護し、温室効果ガスの排出を削減し、雇用を創出するものです。
この計画の重要な部分は、有害な使い捨てプラスチック製品を禁止することです。これらの製品は、環境中に存在し、しばしばリサイクルされず、容易に入手できる代替品があります。これらの基準に基づき、政府が禁止を提案しているのは、リサイクルが困難なプラスチック製のレジ袋、ストロー、マドラー、6本パックリング、家庭用刃物類、食品用食器の6品目です。
出典:カナダ政府
実際に禁止している/禁止予定の地域例
ブリティッシュコロンビア州サレー市
2021年10月19日より、ブリティッシュコロンビア州サレー市では、レジ袋や使い捨てプラスチックの利用を禁止しています。規則は以下の通りです
- プラスチック製レジ袋の利用禁止(堆肥化可能なもの、生分解性のものを含む)
- 紙製レジ袋1枚につき0.25ドル、再利用可能なレジ袋1枚につき2.00ドルの料金
- 発泡ポリスチレン製のカップ、テイクアウト容器、皿、ボウルの使用を禁止
出典:サレー市政府
ブリティッシュコロンビア州リッチモンド市
リッチモンドの規則は、2022年3月27日に施行予定です。内容は以下の通りです:
- プラスチック製レジ袋(生分解性および堆肥化可能なプラスチックを含む)
- プラスチック製ストロー(生分解性および堆肥化可能なプラスチックを含む)
- 調理済み食品用の発泡性フードサービスウェア(発泡皿、クラムシェル容器、ボウル、カップなど)
出典:リッチモンド市政府