カレッジや大学に入学するには、英語能力テストに合格することが条件となっています。様々な種類のテストがありますが、最も一般的な試験にIELTSが挙げられます。最近このIELTSに新しくオンライン版が追加されました。テストセンターで受験する既存のIELTSテストと、新しくできたオンライン版の違いについてご紹介します。
IELTSオンラインについて
IELTS オンラインは、IELTSアカデミックテストをオンライン化したもので、自宅や学校、図書館など、どこからでも受験することができます。アカデミックテストはIELTSと提携している指定会場で受験する必要がありますが、オンラインテストは時間や場所をより自由に選ぶことができます。また、試験内容はアカデミックテストと同じですので、すでに勉強を始めている方も初めから勉強し直す必要はありません。なお、IELTSアカデミック版は通常、移民 申請の際には使用できません。IELTSオンラインのテスト結果を入学条件として使用できるかは、各大学・カレッジの公式サイトで確認してください。
受験方法
オンライン版は、従来のアカデミックテストに非常によく似たテストです。所要時間は2時間50分です。リスニング、リーディング、ライティングはパソコンで回答し、スピーキングは試験官とビデオ通話で行います。IELTSオンラインテストの結果は、受験後3~6日以内に結果が届きます。
このテストでは、人間と人工知能(AI)の両方を使用して、遠隔で試験監督を行います。テストを受けるには、IELTSオンラインのプラットフォームであるInspera Exam Portal (IEP) ソフトウェアは、必ずインストールする必要があります。オンラインテストに登録された方には、ソフトウェアをダウンロードするためのリンクがEメールで送信されます。受験日の前日までには、必要なソフトウェアをダウンロードし、問題なく作動することを確認するようにしましょう。
セキュリティ対策
テスト開始前に、下記のようなセキュリティ対策が行われます。
IDチェック
試験官に、試験の予約に使用した身分証明書(パスポート、運転免許証など)の提示が求められます。
安全なオンライン環境
不正行為を防ぐため、IEP ソフトウェアを使用して、コンピュータの一部へのアクセスを制限します。試験を開始する前にすべてのウィンドウを閉じるよう求められたり、新しいウィンドウを開いたりアクセスしたりできないように制限がかけられます。
受験環境を確認するために、試験官に部屋の様子をビデオに映すよう求められることがります。
カンニングや不正行為のチェック
ソフトウェアと試験官の両方がカンニングなどの不正行為がないことを確認するため、回答内容が盗作でないことや受験者自身の言葉で回答されているかを確認します。
試験監督
テスト中は、常にカメラのフレーム内に顔が見える状態にしてください。
IELTSからのアドバイス
IELTSは、下記のような環境での受験を推奨しています。
- 明るく静かな部屋
- 安定したインターネット接続環境
用意するもの
- パスポート
- カメラ・ウェブカメラを搭載したノートパソコンまたはデスクトップパソコン
- スピーキングセクション用のマイクとスピーカー(ヘッドフォンの使用は不可)
- カメラが付いているスマホまたはタブレット(部屋の様子をビデオに映すため)
- 下記のようなハードウェアとソフトウェア
- Mac バージョン 10.15 以降
- Windowsバージョン10または11
- 最低2GBのRAM、推奨は最低4GBのRAM
- 75MBの空きストレージ
- 以下のブラウザのいずれかにアクセス可能なこと。Google Chrome、Apple Safari、Mozilla Firefox、Microsoft Edgeのいずれか1つ
- 0.6Mbpsのアップロードおよびダウンロード速度
- Inspera Exam Portal (IEP)をダウンロード など
IELTSオンラインは、現在、以下の国から受験することができます。
アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カメルーン、カンボジア、カナダ、チリ、コロンビア、エクアドル、エジプト、フランス、ドイツ、ガーナ、香港、インドネシア、イタリア、ジャマイカ、日本、ラオス、マカオ、マレーシア、モロッコ、ミャンマー、ニュージーランド、フィリピン、カタール、シンガポール、韓国、台湾、タイ、トリニダード・トバゴ、トルコ、ウクライナ、ジンバブエ。
参照:https://takeielts.britishcouncil.org/take-ielts/book/ielts-online-test
https://www.ielts.org/for-test-takers/ielts-online
出典:CISM