下記記事は、2022年6月に書かれたものを編集したものです。
カナダのエドモントンへ小学校4年生と中学校2年生の娘を連れて留学しました。その様子をご報告します。
入国~2か月間のこと
生活
エドモントンへ到着したのは4月中旬でした。日本で桜を楽しんだ後でしたが、現地はまさかの雪でした。しかしながら、白い雪が迎えてくれたようでした。スキーウェアやスノーシューズを持って行ってよかったです。服は現地の様子で買い足したほうが良かったです。屋内は暖かいので、厚着も適度に調節できるものがカナダには沢山ありました。日本食も中華系スーパーに豊富にありますし、現地のスーパーにも「International」という棚を見ると醤油や酢、海苔、日本のお菓子など見つけることができます。でも、せっかくカナダにいるので現地の食材を楽しんだほうがよいと思い、豊富な冷凍食品、彩り豊かなお菓子、見たこともない野菜などを子供たちと楽しんでいます。一番はアイスクリームです!種類が日本と違い、大きさもバケツサイズ!早速アイスクリームスクープを購入し、種類をいくつか盛り付け、「これはおいしいね!」、「紫と緑のすごい色だね」と感想を言い合っています。現地のスーパーは見ているだけで楽しいです。また、レジは日本と同様に自動精算機がかなり普及しています。はじめは戸惑いましたが、必ず近くのスタッフが声をかけてくれて手伝ってくれます。「今日はこれを買うとポイントが付くよ」、「あと3ドル買えば10%オフだよ」などお得情報も親切に教えてくれます。レジに並んでいるお客さんも「あと3ドルならこのチョコレートがおいしいよ」など会話が広がることもあり、無言で買い物が済んでいた日本と大きく違うところだなあと感じています。
また、カナダは子供の人権を非常に尊重します。子供がとにかく優先され、声をかけてもらったり、優しくしてもらっています。息子はカナダ入国時、スタッフとハイタッチ。着いた瞬間から、大切にされているなと感じました。さらに、子供のためのフェスティバルや、公園設備、図書館でも絵本やオンラインサービスなど充実しています。余談ですが、近所の図書館で借りられる冊数1人30冊、ゲーム機でゲームもできたり、プリンターが家になくてもプリントアウトできたり、オンラインの輪読会もあり英語初心者のための英会話クラスもあります。ぜひ現地では図書館を利用することをお勧めします。なぜか日本語の本や絵本もあり、日本の漫画が英語になっていたり、発見があって面白いです。
学校生活
小学校、中学校にそれぞれ入学した子供たち。カナダはペーパーレス社会なので、すべてメールのやり取りやWeb入力で済みました。留学生担当の方が教育委員会にいらっしゃり、小学校と中学校の窓口の方にアクセスしてもらいます。「遠慮せず、いつでも何かあれば聞いてね」と言っていただき、小学校と中学校それぞれの登校日や当日の詳細を教えていただきました。持ち物は、筆記用具とノートでOKでした。
小学校の登校日前日に学校の事務局の方、また担任の先生からメールをいただいたので、特に困ることなく登校できました。息子は緊張した様子でしたが、「名前の知らないお友達がたくさんできた」と帰ってきました。昼食が心配でした。サンドイッチが主流の中、息子はおにぎりを持っていきましたが、誰も何も言わず、「みんなピザとかパスタとか色々だった」と言っていました。スナックタイムとしてスナックも持参していましたが、スナックタイムは外で友達とサッカーやバスケットボールをするので、スナックは持ってゆかなくなりました。学校へ持ってゆくものはお弁当、水筒のみで、着替えや文房具、テキストはすべて学校へおいてゆきます。学期中途だったので、文房具が揃えられない旨を学校に伝えると、有難いことに他校へ転校した子の文房具を色々と譲っていただき、特にそろえるものもなく学校生活をスタートできました。
中学校ですが、登校前に教頭先生と面談がありました。娘はELLという第二言語が英語という留学生のクラスに入ること、ロッカーのことやパソコンやスマホの使用など細かく説明くださいました。そして日本語を話せる中国人留学生がELLにいたので、入学初日はバディとして色々と通訳してもらったようです。しかし、さすが中学生で、みんなスマホやパソコンの翻訳機能を駆使してやり取りできているようです。娘は初日「すごく楽しかった!」と言って帰宅しました。友達の出身地はもはや関係なく、みんな日本のアニメをよく見ているようです。
肝心の授業の内容ですが、当然すべて英語です。しかし、日本のようにカッコを埋める問題は少なく、息子のペーパーをみると「植物が我々に必要なのはなぜか」、「光合成を説明しなさい」というように説明することを求められます。息子は英語が全くできないので、補助の先生を小学校側がつけてくださっています。補助の先生も英語とスマホの翻訳機能を使って息子とやり取りをしているようです。担任の先生は送迎の際にいつでも声をかけることができ、相談にのってくださいます。
娘の中学校はパソコンがないと授業が進みません。中学校にはWi-Fiがあり、調べたいことを自分で調べ発表するスタイルが多いです。また、事前課題もGoogle classroomで出されるので、パソコンは必須です。日本では中学校に学生用のWi-Fiは無く、スマホもご法度でした。日本とは重きを置くところが違い、娘は毎日楽しく学校へ行っています。スマホも当初は学校へ持っていっていましたが、友達と話したり、パソコンで調べたりすることが多いので、スマホは置いて行っています。スマホが欲しいと日本では言っていましたが、いざカナダで使ってみると、生活の中で使いにくい部分はあるようです。
また、スクールゾーンという学区のサイトがあり、そこから今週のスケジュール、今日の授業科目、保護者へのアナウンス、成績や宿題、フィールドトリップの支払いなどすべて確認できるので、毎日大量の学校からのお便りを仕分けしていた日本とは大きく違いを感じました。これは、毎日宿題の確認、親のサインやお便りをくまなく読んだりという作業に正直疲れていた私には最高の環境です。保護者会はZoomで行われるので参加しやすいですし、学年の発表会で学校に入る際は学校入り口のQRコードで誰が入校したのか管理されます。すべてが簡素化されていて、ペーパーレスです。日本もぜひそうなってほしいな、と思います。
コロナも収束に落ち着いたころでしたが、子供も大人も割とマスクをつけている人は多いな、という印象です。担任の先生も毎朝子供たちが教室に入る前に、一人一人の手に手指消毒剤を吹きかけながら挨拶をするのが日課です。一度、息子が熱を出したときは学校にメールし、学校の指示で10日間の自宅療養でした。対応も早かったです。町中の薬局でカナダ政府からの無料の抗原抗体キットが配布されていますが、検査はしなくともよく、何日から登校してね、程度でした。幸い息子は検査キットで陰性でした。日本では毎日体温チェック表を土日も記入し学校へ提出していましたが、それも無く、アルバータ州のガイドラインに基づく形なので親の負担は日本にいる頃より楽になりました。息子の療養中にアルバータ州のコロナ療養に関する基準が下がり、「明日から学校へ来ても大丈夫だよー」という電話もありました。州の基準が即日反映される点も、迅速だなと感心します。
大学
今回、子供たちの留学に伴い、私はエドモントンのアルバータ大学へ客員教授として研究を行う目的で渡航しました。コロナの影響でオンライン授業が主流でしたが、個別で近くのカフェで特別に講義やディスカッションをしてもらいました。子供の送迎があると申し出ると時間と場所を調整いただき、ありがたかったです。英語は当然不自由ですが、渡航前から目標を定めていたため、その目標のために質問がたくさんわいてきます。先生方は熱心に話を聞いてくれ、私の疑問や不明確な部分をクリアにできるよう説明してくれます。アウトプットを単語だけでもいいので必死に行うと得られるものが倍になって返ってきます。オンラインでは決して得られない、生の体験がそこにありました。
大学のキャンパスは広大で、図書館が5つもあります。学期末も近く、講義はオンラインが多いためか、学生の姿はまばらでしたが、図書館は学期末試験やレポートを控えた大学生でぎわっていました。また、私は日本の大学で教員をしていたので、9月から始まる新学期の授業の打ち合わせも見学させてもらっています。教員同士の熱いやり取りを拝見すると、このように大学教育は成り立っているんだと新鮮でした。夏は静かな大学ですが、9月になると新入生が入り大賑わいだそうです。その様子を見るのも楽しみです。
日本から子連れ留学をしたというと、「勇気ある女性だね!」と色々なところで言われます。また、「カナダは物を新しく買わず、使いまわす傾向にあるから、何か必要な場合は必ず色々な人に相談すると手に入る場合もあるよ」と教えてもらいました。実際、私の研究に必要なファイルやノート、文房具、ホッチキスやテープなどはすべて譲り受けたものです。また、家族のこともアピールしておくと、息子用にレゴやビー玉、本などをいただくこともありました。町中にも子供服のドネーションセンターがあります。発信することで、何かしら恩恵を受ける国なのだなと思います。
季節のこと
雪が降っていたエドモントンも徐々に暖かくなってきます。6月の登下校は空が広く、また白や赤い花が咲き乱れ、青々とした芝生のコントラストが素晴らしいです。ウサギや、リス、グースやマグパイなど動物たちもいて、それを見つけながら学校へ行っています。
エドモントンに限らず、夏はカナダの方にとってうれしいようで、みんな急ぐように公園や外にバーベキューやキャンプに繰り出しています。コロナ禍で昨年までスローダウンだったようで、それも追い風となっているようです。夏は夜11時ころまで明るいので、日中の活動時間が長いです。夕食が終わっても外に遊びに行けるくらいです。逆に、冬は日照時間が短いのだなあと恐々としていますが、夏のイベントがエドモントンには沢山あります。子供向け、大人向け色々なイベントがツイッターやファイスブック、いろいろな媒体から知ることができるので便利です。お祭りの町?というくらいどこかでイベントは行われています。
近所にも公演はたくさんあります。図書館で散策マップのようなものをもらえます。我が家の近くには自転車や徒歩でしか入れない公園があり、大きな橋があります。河川にはビーチがあり、みんな寝転がって日光浴をしたり犬と遊んだり、川に入ったり色々と楽しんでいます。歩いて行けるので、我が家もよくピクニックに行きます。日差しが強いのでサングラスや日焼け止めは必須です。川ではカヌーやサップをしている人たちもいます。自転車も悪路を行くタイプのものもあり、様々なタイプの自転車で行き交う人たちを見るのも楽しいです。
子どもたちの学校もあと10日程度で夏休みです。夏休みを子供たちとどう過ごすのか、またエドモントンの夏はどうなのか、お伝えできればと思います。
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